SSブログ

編集後記 [2011年4月1日(第103号)]

◎三月十一日に起こった東北地方太平洋沖地震は、東北・関東をはじめ広い地域に被害をもたらし、今も予断を許さない状態が続いている。この震災により奪われた多くの生命に対し、心より哀悼の意を表し、今も悲しみの中で生活しておられる全ての皆さまにお見舞いを申し上げます

◎地震・津波などが天災であるのに対し、東京電力原発事故はまさしく人災である。被爆国であることはもちろんのこと「地震国の日本には原発は不向き」とその安全神話が虚構であることは以前から指摘されていた。「こだま」では一度も原発についての論考を掲載したことはなかったことが今になって悔やまれる

◎石原都知事の「震災は天罰」発言を初めとして非常時だからこそその真の姿が露わになる。大谷派は震災後いち早く3月12日の親鸞聖人750回大遠忌オープニングイベント中止を発表、その後、第一期法要を「被災者支援のつどい」として開催するとした。また知恩院は3月14日に法然上人800年大遠忌の延期を発表した。本願寺派は3月17日になって「法要決行」を旨とする総長談話を発表した

◎安易な自粛ムードに迎合して法要を中止したり延期する必要はないと思うが、ただここまで発表を延引したのにも関わらず、「宗門として被災者の方々を全力で支援してまいりたい」「被災されたすべての方々の悲しみに寄り添い、その思いをわかちあって大遠忌法要をお勤めさせていただきたい」と抽象的な言葉に終始し、(三千万円を東北教区に送ったとはいえ)具体的な支援策を出せなかったのは残念だった。「大遠忌の資金を義捐金に」という意見が出てくるのも当然である

◎物心両面にわたる被災者の方々への支援を行うのは当然であるが、この災害を通して見えてきた課題の総括は我々の必須事項である。(藤岡崇史)
タグ:真宗 お寺 親鸞
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。