編集後記 [2002年1月1日号(第66号)]
◎一昨年末、新世紀を迎えるにあたりマスコミも世論も一斉に「戦争の世紀から平和の世紀へ」と抽象的平和論を展開しました。
◎しかし、現実は、同時多発テロをきっかけに、アメリカのテロ撲滅のための正義の戦争、それにわが国自衛隊は後方支援。そして年末、「テロ対策特別措置法」成立直後の不審船との銃撃戦・・・。わが国も「戦争できる国」へ向かいつつあるようです。
◎かって「追悼しながら戦争」という道を歩いてきたわが教団の教義の根拠は「真俗二諦」でありました。社会の秩序・道徳を最優先する教義を駆使し、そのような妙好人を育ててきたのです。これから真俗二諦を克服し、どこまでも真宗信心に立脚して人生・社会の諸問題に処していく「真宗」にかえり得るのか・・・阿満先生は『真宗の今日と明日』を熱っぽく、理路整然と獅子吼して下さった公開講座でした。
◎前号に続き、善教寺前住・本田師の遺稿を掲載しましたが、紙面の都合で一部削除しております。ご了承下さい。 「磨かれた人格とあたたかい温容とは和らかい春風の如く接する人の心を和らげる」「教化とは弁舌や筆端にのみあるのではない」というご文に、教化の真髄を再確認させられます。
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