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「こだま」よ、響き続けて  泗水康一 [2010年7月1日(第100号)]

 「こだま」創刊から25年、100号とのことです。よく続けてくださいました。四世紀半のご苦労に感謝します。

 私が読み始めたのは50号ぐらいからですが、ずいぶん多くのことを教えてもらいました。「宗報」や「本願寺新報」「大乗」にはでていない事実や考えを知り、刺激を受けました。とくに神道や、キリスト教、大派の方々の意見にも触れることができ、有難いことでした。そして怠惰に過ごしている自分を恥ずかしく思うことがしばしばありました。

 「三号で気力体力使いきり」。同人誌の発行で、こんなことが言われます。創刊の情熱も三号くらいまで、その後は原稿が集まらないし、読者も増えない。経費も手間もかかり、ついにダウン。そういうケースが多いのでしょう。

 それが、B4版、表裏二ページが基本型のミニ機関誌が25年も続いたのですから、改めて驚きです。編集スタッフの顔ぶれがほとんど代わらず、創刊からの思いを抱き続けてこられたからでしょう。

 「教団のあり方をともに考え、教学に対する意見を交換し、念仏者としての歩みをお互いに点検する場」(第二号)として、読者の声が山彦のようにこだましあう誌面にしたい、これが発行の趣旨であり、誌名の由来とのこと。25五年間、それが実行されてきました。

 教団のあり方を考える基準は、その運営が宗祖の教えに沿っているか、検証することでしょう。そして批判、評論するだけでなく、実践が伴わなければなりません。藤岡先生を中心にした編集スタッフは実践の人々、念仏の行者であったとお見受けします。そのメンバーが次号から若返り交代されるそうです。先生の初の宗会議員立候補を機に「こだま」が創刊されたことを思うと、やはり時代の流れを感じます。宗祖の教えを現代社会にどのように伝えていくか、新しいスタッフに大いに期待しています。

 宗教と政治、大遠忌記念事業のあり方など、これでいいのかな、と思うことがたくさんあります。今後とも、常に問題意識を持ち、宗門内外の多様な意見を紹介し、考えるヒントと刺激を与えてください。「こだま」がさらに高く、広く、長く響きますように念じています。合 掌〔菊池組、等覚寺住職〕


教団改革への発言 (1971年)

教団改革への発言 (1971年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 信楽峻麿 永田文昌堂
  • 発売日: 1971
  • メディア: -



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