SSブログ

仏青活動を通して、念仏するということを考えてみるの巻  熊本教区仏教青年連盟前委員長 川上真由美 [2012年7月1日(第108号)]

熊本教区仏教青年(以下、仏青)連盟委員長の任期が終了し、副委員長に降格した川上真由美です。こちらには初めて登場いたします。どうぞよろしくお願いします。

任期中に親鸞聖人750回大遠忌法要がありました。仏青連盟でも大遠忌に合わせて「全国真宗青年のつどい(以下、全国大会)」が本山で開催されました。私は参加できなかったのですが、熊本教区からは10名程の参加がありました。「若い方にお寺に足を運んでもらえるようなきっかけとなるような大会を目指している」と熊本教区の中央委員(当時中央研修委員長)から聞いておりました。東日本大震災が起こった事で開催を検討する会議も行われたようですが、内容や期日等の変更無く、震災から約五ヵ月後の八月に開催となりました。

さて、そのように仏青連盟では大遠忌をお迎えし、来年度熊本教区で全国大会が開催されることになりました。教区仏青役員は現在、実行委員会立ち上げの為の準備を始め「どのような趣旨でどのような大会にするか」という点を検討中です。例年の大会を見てみますとたいてい1泊2日の大会期間となっているようです。私が参加した事のある三回の大会ではウォークラリーが二回、運動会が一回メインの行事で入っていました。個人的な感想ですが、お寺には法話を聴きに行くという感覚で参加したので、本山(大会)に行ってまでウォークラリー?わざわざ真宗の大会でなぜ。と大会の趣旨に疑問を持ったものでした。前記した教区の中央委員にその疑問を伝えたところ「お寺が堅苦しいところではなく、若者が初めてでも行きやすい場所だと知ったという感想もあります。」という返答。(この場合、お寺ではなくウォークラリーした街が対象になりかねないな、とも思いましたが)確かに、今までご法義に縁がなかった方に縁となる大会は意義深いものです。が、そのような「楽しさメインの大会」が何年も繰り返されている事について、きっかけの提供だけで終わってしまっていないかと、疑問を感じたのです。この思いを背景に私の「どのような趣旨でどのような大会にするか」探しが始まりました。

まず、真宗の教義から確認し、慈悲とは、お念仏するとは…など、そうですね、看護師一年目の時くらいに本やテキストを机に広げて考えました。親鸞聖人は往生を死とは考えずに「不退転の境地に生きること」と考え、積極的に現世を生き抜くことに主眼を置こうとされたそうです。積極的に生きるということは、750年経った現代でも同じです。みんな悩んで、苦しんで一生懸命に生きています。そんな私の姿をなぜ仏は悲しむのか。仏を悲しませる私は一体どんな姿をしているのか。ふむふむ、これはテストに出そうなくらい大慈いや、大事ですね。そして教義にある「人々を教化する」という課題。親鸞聖人曰く「不退転の境地に生きる」私が人々を教化するのは死んでからの話ではないようです。お念仏するとは「その思いに生き続ける」という事みたいなので、こりゃこりゃ、たった今私に課されている事ではないですか。それを踏まえたうえ考えると、やはり仏青の大会の趣旨は教化を含まなければなりません(仏青活動自体が教化活動なんだから当然と言えば当然)。南無阿弥陀仏と我が口から出とるんですもん。

つまり、大会当日の一日や二日だけでは難しいと、寺院が楽しい事が出来る場所だという印象を残す事が目的の大会ではPRであり、教化とはまるでベツモノ。そんな大会を見直す時期に来ていると思ったのです。その気づきが、私を主体的に仏青活動に取り組ませてくれている様です。きっかけを提供する大会から一歩踏み出し、真宗を通して我を、社会を見る事ができる。そんな熊本教区仏青連盟のスタートとなるような大会づくりができたらいいなと、厚かましくも委員長を差し置いて思って(いる気で)います。

最後に、「慈悲の中に生きる私」に気づくと、他者にもっと優しくなれるかもしれないな~という気がしてきた原稿作成でした。以上。(坪井組・見西寺)


意味不明でありがたいのか――お経は日本語で(祥伝社新書221)

意味不明でありがたいのか――お経は日本語で(祥伝社新書221)

  • 作者: 戸次公正
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2010/10/30
  • メディア: 新書



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。