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編集後記 [2014年7月1日号(第116号)]

安倍政権の取り組む「集団的自衛権」の問題について、弁護士・法律家の立場から様々な問題点を指摘されています。解釈改憲にて突き進もうとするその政治手法が、民主主義と立憲主義をとるこの国の根幹において、如何に危険を孕む手法であるかが確認できます。
特に「九条一項で放棄されているのは、侵略戦争ですから」というご指摘にはハッとさせられました。集団的とか個別的という言葉の粉飾に惑わされ、問題の本質が見えなくなっていたことに気が付いた瞬間でした。改めて『集団的自衛権の行使』という言葉の本質に触れた思いがしました。
 
「粉飾」と言えば、やはり表面の事に惑わされて事の本質が見えていなかったことがありました。
人気漫画「美味しんぼ」において、社会問題とまでなったいわゆる『鼻血描写』です。最後は政府閣僚までもが批判をしていた事は記憶に新しいかと。丁度その頃でした、美味しんぼ「休載」の報道に触れたのは。
だからスピリッツ編集部に電話をしました。政府閣僚の批判に応えるかのようなタイミングでの休載は、「表現の自由」を自ら差し出すようなものであり、休載しないで欲しいという旨を伝えました。
しかし、その時たまたま出られた編集部の方の対応はとても普通で、とても自然な対応でした。つまり本当に、「当初の予定通り」休載しただけなんだろうな、というやり取りでした。
受話器を置いて考えました。私は向かうべき相手を間違えていたのではなかったかと。この問題は作者ではなく編集部でもなく、事の原因を作り、放置していたのは国(政府)と東電ではなかったかと。その事を誤魔化すために、粉飾するために、閣僚は批判を繰り返していたのではなかったかと。

福永弁護士の貴稿には、まず法律家として解釈改憲(憲法違反)を許さない、という職業的使命を感じます。それも現・日本国憲法の精神を誇りに思っている法律家の思いと生き様に、触れる思いがします。
問うべきはそこではないか、と自身に問うことであります。
編集部・橘孝昭
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